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  • 大下 真佐子
  • 2023年03月03日
  • 習いごと

≪ 習いごと ≫  “親”の思い‥2  

その②「要る?習いごと(続き)」

 

「稽古始めは6歳の6月6日」― そんな言い回しを聞いたことはありませんか。

これは、日本の伝統芸能の習い始めは数え七歳(6)が最適であると、

室町時代に能を大成した世阿弥が『風姿花伝』で唱えたのが始まりだそうで、

それが他の芸事や歌舞伎にも反映され、台詞にもなり、稽古始めとなったとか。

その『風姿花伝』には、現代でも通用する教育理論書の側面があります。

例えば…

・この年頃になると、自然と始めたことの中にその子の得意なことがあるはず。

・まずは子どもの心のままに、やりたいようにやらせてみる。

・良い悪いを指摘して子どもがやる気をなくす、といったことがないように。

 

なるほど、なるほど。さすが世阿弥、深いですね。

先取り期待過剰で、ちょっと耳が痛いわ、という親御さんもおられるでしょうが、

私などこの言い回しを知っていたばかりに、息子の習いごとを6歳まで放置し、

えー?水泳は0歳からだと放っておいても泳げたって?!と後悔した口です。

「子育てには正解はない」はずですが、「時間は戻せない」のも事実なので、

どのタイミングで、何を習わせるか、親としては本当に悩むところですよね。

 

「でも、そもそも習いごとって、本当に必要なの?」

この本来最初に考えるべき問いは、実は脇に置かれて後回しになりがちです。

というのは、幼稚園や保育所のお友達は、もうすでに何か習い始めてるから。

それも一つじゃない!小学生ともなると、月~土、毎日放課後予定が埋まるって!

そう、周りを見てしまうと、親としてはとても焦りますよね。

でも、わが子の良いところを見つけ、じっくり伸ばしてあげたい。これも本音。

 

正解はないけれど、習いごとや趣味について、一つ確実に言えることがあります。

子ども親も幸せになれる、将来必ず生きるちからにつながる、一つのこと。

次回はそのお話です。